7カ月で330島を取材。Singaporeに住むManga Creator

【2023年12月16日付締結】日本とSingaporeとの間で、覚書。紅海周辺はイエメン反政府勢力攻撃により運行一時停止でSingapore行き船が大幅遅延

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16日って土曜です。土日祝日休みじゃないんですね、日本の国土交通省

この記事の作成者

はこまる君

Ira (アイラ)
(1)Singapore在住の漫画クリエイター
(2)2023-2024年:約400島へ漫画取材一人旅 → 最短記録樹立者
(3)人間関係・SG在住時:98%がSingaporean
     ・JP在住時:90%がJapanese

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国土交通省のプレスリリースでは覚書締結の要旨だけ書かれています。突然このプレスリリースを読んだだけではなんのこっちゃです。管轄は総合政策局国際政策課です。

各報道機関も単にプレスリリースを転載しただけで説明がありません(楽な仕事(;´・ω・)だなぁ)。

離島ネタといえば、同じく国土交通省菅管轄によるカーボンニュートラルポートもあります。これは別記事参照ください。

さて、グリーン・デジタル海運回廊の成り立ちについて、数年前からの話にさかのぼる必要があります。

(なぜかクリスマスに僕が訪れた)Singaporeの港

目次

グリーン・デジタル海運回廊(Green Shipping Corridors)

シンガポールにある日本人学校ではこのことも教えているのでしょうか。教えているよね、きっと!

船員さん

テストにでるよ

船舶燃料は転換期
・石油→重油→アンモニア・水素等への移行
※2025年、2026年・2027年実証、2030年、2050年

女性

(紅海の)反政府組織のせいでグリーン・デジタル海運にも影響がでるかもしれない。原油価格値上がりだけじゃなく、環境問題悪化。

グリーン・デジタル海運回廊の概要

Getting to Zero Coalitionが提唱している「温室効果ガスを排出しないゼロエミッション船の運航を目指す特定航路を立ち上げる」目標です。

Getting to Zero Coalitionとは

世界海事フォーラムと世界経済フォーラムが共同で設立したものです。エネルギー部門、政府、IGOの主要なステークホルダーが参加し、開運のバリューチェーン全体から意思決定者を集めています。活動資金は、UCLエネルギー研究所・環境防衛基金・エネルギー移行委員会などのナレッジパートナーの支援です。

参照元:Global maritime forum 公式サイト

署名国は24カ国

グリーン輸送回廊に関するクライドバンク宣言として24カ国が署名しています。

Singapore在住の僕としてはSingaporeの2023年の立ち位置から案内します。

世界の貿易拠点国家Singapore

世界最大の海運燃料補給拠点であり、化石燃料からのエネルギー移行に取り組んでいます。海運業において世界のリードしつつありアジアをけん引する存在です。

2050年までのゼロエミッション目標

シンガポール・グリーンプラン2030とは別に(海運業に限った話ではありませんが)2050年にむけて着実堅実に進んでいるシンガポール。後述のShell社といったパートナーとも協力し、とりわけ「クリーンアンモニア」「水素」「メタノール」といったゼロカーボン燃料のサプライチェーンの確立に力を注いでいます。ローカル運航の船舶の電動化も進んでいるそうですが、2023年11月に僕がシンガポールの定期船(一般人むけ)に乗船した際は化石燃料が使用されていると思われました。来年船が変わるような掲示はまだなかったです。まだShell社への従業員用のフェリーしか使用がないのかもしれません。

"プラウ・ブコム島のShell Energy and Chemicals Parkで働く3,000人以上のスタッフと請負業者の通勤用に使われている完全電気フェリー記事へのリンク (straitstimes.2023年4月17日記事 Lee Nian Tjoe記者)"

船員さん

いいなー。一般人は立ち入り禁止だが、見学で行ってみたい島だ

このフェリーがいかにすごいかですが、

・3隻使用し年間6,200トン以上の二酸化炭素排出量の削減見込
(中型のガソリン車でシンガポールからバンコクまで片道18,000回移動する量に匹敵)
・電動フェリーは窒素酸化物、硫黄酸化物、粒子状物質などの汚染物質の排出が0
・年間約180万回の旅客輸送の推定
(いずれも上記引用元からの情報)

Singaporeと他国間の覚書

US

シンガポールは、2023年4月24付にも、グリーン・デジタル海運回廊の覚書をUSと交わしています。前述のロサンゼルス港・ロングビーチ港の両港です。これら2港が位置するサンペドロ湾に寄港する船舶の、低排出燃料とゼロ排出燃料への移行をサポートすることを目的とし、燃料供給と必要なインフラ・規制の調査促進が盛り込まれています。

オーストラリア

2023年6月27日

日本

国土交通省のプレスリリースによると以下の内容です

1. 日 時: 令和5年12月16日(土)

2. 署名者: (日本側)斉藤鉄夫 国土交通大臣 (シンガポール側)チー・ホン・タット運輸大臣代行

船員さん

代行だったんだ

3. 覚書の主な内容:

(1)グリーン海運回廊 -海運及び港湾の脱炭素化の加速

(2)デジタル海運回廊 -効率的な船舶の入出港及び効率的な貨物の流れ、ペーパーレス化を促進するための取組の加速

(3)協力枠組 -本覚書の活動を実施する代表者を指名し、連絡窓口を設置 -定期的な会合の相互開催 等

以上。これ以上は機密情報ということでしょうか。覚書なので広い範囲の話ではなく絞った内容なのかと思われます。具体的にどのようにやっていくのかわからないですね。日本側の情報公開を待ちましょうか・・・。

引用元:国土交通省ウェブサイト グリーン・デジタル海運回廊の協力に関する国土交通省とシンガポール運輸省との間の覚書を締結 令和5年12月18日

日本の動向

グリーンイノベーション基金事業「次世代船舶の開発」

上記シンガポールのShell社のフェリー例は電気がエネルギーですが、このプロジェクトでは2050年のカーボンニュートラル実現胃向け、3つの船の研究開発項目があります。ここでは日本の情報を挙げます

参照・引用元:国土交通省「次世代船舶の開発」プロジェクト 開運のカーボンニュートラルを取り巻く動きと追加研究開発について 2023年9月21日

※プロジェクトのリンク先は国土交通省のウェブサイトです
1:水素燃料船の開発
・・・「船用水素エンジン及びMHFSの開発」日本3企業が開発実施に参加
2:アンモニア燃料船の開発
・・・「アンモニア燃料国産エンジン搭載船舶開発」日本4企業が開発実施に参加
・・・「アンモニア燃料船開発と社会実装の一体型プロジェクト」日本5企業が開発実施に参加
3:LNG燃料船のメタンスリップ対策
・・・「触媒とエンジン改良によるLNG燃料船からのメタンスリップ削減技術の開発」日本3企業が開発実施に参加

船員さん

海外ではメタノールや小型原子力等の研究開発されています
得意分野とすみわけ

国際海運GHGゼロエミッションプロジェクト

国土交通省主導です。2028年までに温室効果ガスを排出しない、ゼロエミッション船を商業運航することを目指したプロジェクトです。あまり時間が残っていないね!あと4年ももうないよ!現場はパツパツだ(;´・ω・)

元々2020年3月に「国際開運のゼロエミッションに向けたロードマップ」(リンク先は国土交通省ウェブサイト)が策定されています。議題とずれますが上記サイト先に掲示されているイラストが、個人的には「ぶっとんでるなー」と感じたインパクト満載の構図です。

船員さん

印象付けって大事だよね!!

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・SGD(シンガポールドル)と日本円のレートは、断りがない限り、2023年10月時点の1 SGD=110円 を用いています

Ira
manga artist
【人物】島国Japan出身。島国Singapore在住。鹿児島生まれ。
【学歴】修士号:知的財産マネジメント
【資格】知的財産アナリスト(コンテンツ)・知的財産管理技能検定2級 他
【研究テーマ】民俗学のフィールドワークを日本海外で実施中の学生。
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